私Nが住んでいた埼玉県中部は30年前、やきとりと称して「やきとん」が名物のエリアだった。肉屋さんではおみやげのやきとりを多くの店がやっていて、南口の肉屋さんのやきとりは大好物だった
本屋はどうせからぶりでも、疲れたからビールとやきとりを買えればいい、、とおもいまず、一応本屋をのぞいた、人が10人入ればいっぱいと言う感じの本屋である、、、
音楽誌をのぞき、、エンタメのコーナーも少ない
すこし、正社員採用はあきらめて、バイトからでもいいかな、、、と「バイト募集の雑誌」にも目がいきかけていたその時
エンタメの雑誌ではなく、単行本、有名人のエッセイとかの並びに、おもしろいたいとるの単行本があるのが目にはいった
「有名人になれる本」
有名人になれる本というなんともあほらしいタイトルの本だった
手に取ると、歌手→ 難易度星五つ、、かなりむずかしい、、とか
俳優→難易度星4つとか
芸能マネージャー →星2つ 有名女性タレントとの結婚もあるかも、、、とか
エンタメのひとつひとつの主要な仕事を、、どうやったらなれるかの、、How toが書かれていて
まずはこうすべし!みたいなことがかいてあって実に面白い本だった
呼んだ瞬間わらってしまう本だが、1995年当時バブルははじけてもまだ「夢を追う、掴む」という若者の「夢志向」は勢いがあり、時代向きの面白い本を立ち読みで読みすすめていくと
巻末に来た時電撃がはしった
「原盤製作社一覧」なるものが掲載されていたのである
新宿紀伊国屋にもなかった、、原盤製作社の一覧がなんと152社も名前、住所がかかれていた
体中に「なぜ?こんな田舎の本屋のあほらしいタイトルの本に、私Nの喉から手が出るほどほしい情報が書かれた本がみつかるんだ!」と電撃がはしったのを今でも覚えている
私Nはこのときから「自分には出会いの神が付いている」と信じるようになった
私Nはこの本を購入するやいなや、こんどはコンビニに走って「50円ハガキ」をかいまくった
1軒目「50円ハガキ100枚ありますか?」ときくと
田舎のコンビニの店員「そんなにあるかな、、、えーと40まいぐらいしかないですね、、」
私N「あるだけください」
銀行のATMで1万円をまた下ろして
4件のコンビニで160枚の50円ハガキを買うと
「赤いペンで就職面接希望」とかいて
思いのつてを細かい字でかきまくった2日間で152社,全部に書いてポストに投函した
ほとんど寝てない感じの2日間だった.
季節もう、8月末になっていた、「もう、必死でバイトでもいいから音楽業界に潜り込むしかない」という思いだけだった
やれることは、全部やりつくすしか、方法はない
この時できることはやった感だけはものすごくあった、、、
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