ようやくあと15分で目的の駅に到着する時間がせまり、ある意味私Nてきには「助かった、、」的な安堵感がこみ上げてYさんのもとに寄り、
私N「Yさん、長旅お疲れ様でした、後10分ぐらいでつきます!お荷物まとめます、、」といいYさんの顔をみると、、
真顔でこちらを見ている
私N「どうしました?大丈夫ですか?」
Yさん「いや、、、左がしびれて、、感覚がないんだよ、、、」と真顔で言っている
私N「感覚がない???、、立てるんですか?」ときくと
Yさんはその場で試しに立ち上がろうと手で座席の上にてにかけてみたら、、、がくっ!と左によろけてしまったのだ!!!!
私N、、、、やばすぎる、、、、
私N「Yさん、まず、列車の扉のちかくの座席まで移動させてください、私に覆いかぶさるようにしてもらっていいですから」肩をかすというより、抱きかかえる形でなんとか降車口近くの座席に移動した
しかし10分ぐらいかかり、社内アナウンスで駅の名前がよばれている、、間もなく駅に着くという感じだ、
Yさんも、ここまで麻痺的に感覚がないのは、はじめての経験らしく、何も言わずしたがってくれたのは幸いだった、
まわりにはほとんどお客が私たち以外いなかったこともよかった
私は移動した席でYさんに言った
私N「Yさん、段取りを説明します、、列車のドアは開いて15秒ぐらいでしまってしまいます。絶対におり損ねるわけにいきません、今から車掌室に説明に行く時間もありません、開いたら、全部の荷物を外になげて,
ひとつ私のカバンだけ最悪ドアはさまるようにおきます、それからここにもどり、Yさんをおんぶして、一気に降車口のドアをめざして掛け出ます!それでちょうど15秒ぐらいです、、よろしいですね?」
Yさんは苦笑いでうなずいた。
ドリフターズのI社長みたいに新幹線の先頭で土下座して発車を遅らせたり、芸能界には列車にまつわるマネージャーの武勇伝がいろいろあるが、大物俳優をおんぶして地方列車を掛けおりるマネージャーもそんなに多くないだろう、、
私NはYさんと自分の荷物を持ち降車口でスタンバイの態勢にはいった、列車はこの頃ちょうどブレーキを踏み駅に原則してホームにはいった「1回勝負!おちついて!」と自分に言い聞かせ
開いた瞬間まずYさんの荷物を投げ、自分のカバンをドアに噛むように押し付けておいた、そしてダッシュしてYさんに背中をむけ「背中にしがみついて!」といい
両足の太ももをたしかにつかみ、「いきます!」といって、なぜかとっさに「イチ二、イチ二、イチ二」の掛け声が出て、6回か7回言ったとき外にでた!
Yさんはしりもちをつくように地べたにすわった、発車のベルはなっていた
「あっ」と自分のカバンのことを思い出し、降車口をみた、、すかさず起きて駆け寄りドアが動き出したときさっと挟まる前にひっぱってとれた
列車はホームの私たちを置き去りにするように発車したのだった
私N「Yさん、大丈夫ですか?」ときくと
Yさん「まだ、、、足がちょっとな、、」と力が入らないようだった
でも取り合えず、昭和の大物俳優Yは、予定どうり紀伊半島への講演会の地に着いた
ただ、またここで予想外のことが起きた、、
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